CCNA試験勉強対策

CCNA合格

2度目の受験と合格

本日、2度目の受験をしてきました。
そして、合格しました。

スコアは、883点。
セクションごとの成績は以下でした。

■Planning and Designing 90%
■Implementation and Operation 75%
■Troubleshooting 82%
■Technology 88%

2004年の11月23日にこのサイトを開始してから、1年9ヶ月。
かなり長かったですが、ようやくCCNA取得者の皆さんの仲間入りが出来ました。

まず、本日出題された問題の傾向を以下に掲載します。

CCNAの出題範囲

・スイッチが7割くらい。ほとんどスイッチ関連の問題といってもいい。
・VLAN、VTP、STPなど。
・IGRP、EIGRP、OSPF、RIPV2などのルーティングプロトコル。
・ACL、NAT。
・WANはshの内容から不通の原因を探る問題で1問くらい。
ISDNは全く出題されない。

CCNAの出題の傾向

・あるルートが切断されたときにどのルートを通るか。
・ある機器同士の接続ケーブルの選択。
・コマンドと実施内容を合わせるドラッグアンドドロップ。
・sh runから接続障害の原因を分析。
・sh runやdebugの内容から、使われているプロトコルの選択。
・shの内容からメモリが足りるかどうかの判断。
・STPの使用用途。
・通信の際にパケットとフレームがどのアドレスを持って動いているか。
・スイッチでフレームがどのような振る舞いをするか。
・ルータリロード後のメッセージが出るのはどういう設定のためか。
・OSPFをどのような環境で使用するか。
・OSPFのsh⇒どのテーブルか。
・インタフェースのshの状態からどのようなときにそれが起きるかの選択。
・ワイルドカードマスクの選択。
・経路集約を行い、使用するIPをドラッグアンドドロップ。
・ハブアンドスポークのときのIP割り振り。
・STPのルートブリッジ決定。
・STPのブロックポート決定。
・ルート切断時のSTPの動き。
・アクセスポートの選択。
・RipV2とルーティングループについて。
・ACLをどのルータ、どのインタフェースの方向に適用すべきか。
・あるVTPモードの動作。

CCNAのシミュレーション問題

前回と同じく、スイッチの追加。
CCNAの中では一番簡単だが、no shutをし忘れてしまった。
試験も終盤で気付いたが、後の祭り。
やり直しのきかないCiscoの怖さだった。

問題のレベルは前回受けたときと同じ感じでした。
今回はスイッチとWAN、ルーティングプロトコルを重点的にやっていたので、その試験対策はある程度有効だった。ただWANはほとんど出なかったけど。
NATはよく分からないので、捨ててました。2問くらい出たけど、落としていたかもしれない。
あとどうせ出題されないのでISDNも捨てていたけど、暇つぶし問題でたくさん出題されたので逆に覚えてしまった。

CCNAを受験した感想

とりあえず受かったので、なぜここまで時間がかかったか、そして今回なぜ合格できたかについて、ちょっと書いていきたいと思います。
まず、こんなに時間がかかったのは自分の学習方法の失敗がありますね。
多少知識があると思っていたところが、予想より遥かに範囲が広く、暗記をたくさんしないといけなかったこと。仕事しながらだったので、暗記してもすぐに忘れてしまい、覚えては忘れ、の繰り返しでした。
特に仕事の仕様を1から覚える必要がある時はCCNAどころではなく、時間が空いて久々にやると何もかも忘れているという繰り返し。このスパイラルに陥っていたため、時間がかかっていたが、今回は3ヶ月以上まとまった期間内で勉強してきたため、少しずつ試験範囲を潰していったのが大きいと思いました。

個人的にはスイッチとWANが苦手だったので、まず前段の学習範囲を固めてから、と思い、ルーティングやルータの操作はコマンドを繰り返し入力して覚え、苦手意識をなくしたのを確認してからスイッチ、その後ルーティングプロトコル、WANと潰していった感じでした。

あとは、テキストの変更が大きな転換点だった気がする。
Cisco技術者認定図解CCNA対策教本スキルアップ問題集をメインに学習していたものの、このテキストは分厚く、細かいことも沢山書いてあるので、読了までにすごく時間がかかるのと、持ち運びにも不便なため、自分には向いていないと感じていた。
700ページもあるので、こんなにたくさんあるのかとモチベーションも落ちまくっていた。
何とか一周したものの、図解教本は見るのも嫌になっていたので、書店で何かいいのはないかと見ているうち、コマンドがたくさん書いてあり入りやすそうな認定ガイドを購入。
メインテキストを認定ガイドに変更し、NetworkVisualizerにコマンドを打って覚えることにした。
面倒だったが、認定ガイドを見ながらNetworkVisualizerのラボを一通り実施。

さらに、CCNAフリークなどでやった内容を洗い直し、要点をブログに書き起こしてそれをファイルにまとめ、出先でそれらを見ることで、忘れることを防ぐ。これでやりっぱなしになることがなく、自分の弱点を意識して覚えることができた。

テキストは、黒本の教科書を一通り読み直し、後はひたすらCCNAフリークの暇つぶし問題(解説付き)の中難易度を解きまくる。解いては、間違えたところを黒本や認定ガイドで確認し、また解く。
最終的に、60問の中難易度で90%近くいっていたので、実際の点数もこれに近いものになりました。
暇つぶし問題は、実際の試験よりも簡単、というか単純な問題が多く、出題方法もかなり違うものの、自分がどこまで理解できているかを捉えることが容易になるので、絶対にやっておくべき。
特に新規問題は問題数は少ないけど、非常に似通っている問題が何問かある。

CCNAの勉強方法

最後に、ようやく合格したので、自分が効率的だと思う勉強方法を。

CCNA学習テキスト

  • 黒本教科書(自宅)
  • 認定ガイド第4版(自宅)
  • CCNA速習ナビゲータ(出先)
  • 自作テキスト(出先)

黒本は誤植が多くフォントが変で読みづらいが、CCNAがどういうものかを把握するのに適している。

認定ガイドは、やる事がいちいちコマンドで載っているので、イメージしやすい。
NetworkVisualizerと連動しているので、ラボで徹底的にコマンドを打って覚えたい。

CCNA速習ナビゲータ(秀和システム)は薄くてコンパクトにまとまっているので、
出先でざっと確認するのに向いている。

自作テキストは、ルータやスイッチの設定コマンド、自分の弱い範囲などを
書いた自作のテキストを作成し、外で暇さえあればそれを読む。
教科書を持ち歩くよりは軽いし、復習になるので極めて効果的。

CCNA問題集

  • 黒本問題集
  • CCNAフリーク暇つぶし問題(中難易度)

黒本は半周くらいしかしていないが、一度はやっておくほうがいいだろう。

暇つぶしは、上に書いているように基本。
全範囲80%以上取れるように満遍なくこなすことが必要。
自分の弱い範囲や、理解できてないところが分かるので、それらを重点的に学習する。

シミュレーション問題対策

  • NetworkVisualizer4.0/5.0(あれば実機がベスト)

シミュ対策は、情報収集が全てなので、丹念に探せば、どんな問題が出ているかがネット上で見つける事ができる。
まあ、探しきれなくても、認定ガイドをしっかり読み、NetworkVisualizerのラボでも対応可能なので何とかなるし、最悪一度受験すればいいだけの話し。
CCNAフリークのリモートラボは、重いので所定の時間内に問題全てをやるのは難しいし、そこまではシミュ対策で必要ないと思う。

NetworkVisualizerが有効なのは、モードとプロンプトの対応が自然に分かるようになることもある。これが机上のみだと、体で覚えてないので頭で暗記するしかないが、その領域は別のことにあてたい。
選択肢にはプロンプトの間違いも含まれている。(configではなくconfig-ifなど。)
これは結構出題されるので、侮れない。

なおCertsimは持っているが、試験対策として購入する必要は全くない。
Certsimには、通常の問題と、極めて実試験に近いインタフェースのシミュレーション問題が2題付いているが、肝心の内容がRIPとACLなので、現在のスイッチには対応できない。
試験前に絶対慣れておきたい!という人くらいにしか需要はないが、Ciscoのサイトや、実際の試験のチュートリアルでやり方は分かるので、Certsimを買う金があったら試験費用に回したほうがいい。

その他学習用ソフト

  • CCNA Express 2004

音声と図解による講義でCCNAを基礎から理解できる。
一度やって忘れた試験範囲を思い出すため何度も利用した。
講義内容は若干ムラがある部分もあるが、範囲は網羅していると感じる。

大体これらの教材を使いつつ、ひたすら暇つぶしの中難易度を解いていれば、自然に合格レベルに近づいていきます。
ある程度問題が答えられるようになっているなと実感できてきたら、受験時期にきています。

スクールの利用

一番いいのは、スクールに通うことではないかと思います。
CCNAはある種情報収集の差が出ることもあるので、それらの情報が自分で集めずとも得られるのであれば利用する価値は大きい。
講師や受験者、合格者などから、どのような問題が出たか、どのような勉強をしたかの生の知識を得られるのは個人学習にないメリットです。

また、教材の選択やモチベーション喚起、弱点の把握、受験時期の決定などは、個人学習であれば自分で分析管理するしかないが、スクール側でしてくれるのであれば、勉強の負担が減ることになる。
まあスクールにもよるだろうけど。

わたしの場合は近くにスクールがなかったので仕方なく個人学習しました。
ただ、個人学習で合格した満足感はかなり大きいです。
勉強法を悩みながら自分で試行錯誤した経験は、今後にとても大きな財産になるのではないかと思いますね。

CCNAの受験スケジュール

・3ヶ月で受験、1ヶ月で再受験

一度受験すると、自分がどの辺りにいるか、問題がどのような傾向か、シミュレーションはどんな内容かなどかなりの情報を得ることができる。
CCNAはだらだらやっていても、モチベーションがダウンしまくるのと、問題傾向が変わる可能性があるので期間を決めてやるのが得策。
学習が1年を過ぎると、モチベーションがグダグダになってやる気がなくなってくる。
個人的には、最初シミュはRIPだったが、その後スイッチになり、試験対策をまたやり直す羽目になった。
このときが一番辛かった。

で、お奨めとしては、テキストを1~2周くらいし、その後暇つぶし問題をやりまくり、3ヶ月程度で一度受験し、それを踏まえて1ヶ月以内に再度受験するのが一番確率が高い。
そのためにも、ある程度まとまった勉強時間を取るようにするといいだろう。
学生なら、夏休みなどに勉強すればいいが、社会人は厳しいのでもう少し長い期間を設定してもいいが、半年程度で一度受験して自分のレベルを確認するべきだろう。

社会人の場合は、勉強に当てられる時間が少ないことから、出先の勉強法を確立することが重要。
教科書を最初から順に読んでいるだけでは効率が悪い。
自宅で学習した内容を、出先でフォローバックする体勢を作る必要がある。
そして、分野ごとに確実に理解して次に進めることが重要。
ある分野をやったら、暇つぶしの分野別を徹底的にやってみる。
それで90%くらい取れるようなら、次に進み、70%くらいであれば嫌でもテキストを読み直し、コマンドを叩きまくって確実に分野ごとに潰していく方法を取る。

モチベーションの喚起

恐らく、3ヶ月、半年と経つうち、物凄くやる気が低下するはず。
範囲が広く、ルータを覚えてもスイッチ、WANと次々出てくる分野に幻滅し、初期の記憶が薄れていく。
これを防ぐには、受験スケジュールで挙げているように、3ヶ月程度を目安に短期間で勝負を付けるしかない。

自分の場合は、モチベーションが下がっても、やり続けていられたのは、CCNAをテーマにしたこのブログを続けていたことで、ブログを更新するにはCCNAを勉強するしかないという状況に追い込んだこともあった。それだけではまだ足りないと思ったので、自社にもCCNAの取得を目指していると公言し、いつ試験するのか、もう取ったのかと話題に挙げられプレッシャーを受けることで勉強する環境に追い込むようにした。

それでもモチベーションは低空飛行だったが、元々この資格に値する能力は持っているはずだ、当然受け取るべきものを受け取りに行くのだという強烈な自負で自分を支えていた。


以上で、ひとまずこのブログのテーマであるCCNAの話題を終えたいと思います。
これまでご覧いただいた皆様、有難うございました。
このブログにはこれまでの勉強過程が書かれていますので、参考にしていただければ幸いです。
学習されている皆様も、合格目指してぜひ頑張ってください。

なお、CCNAの後は、NPに走るか、他の資格に走るか、まだ分かりません。
とりあえずここにはネットワークのTipsなども掲載する予定ですので、今後とも宜しくお願い致します。

CCNAの学習に役立つ定番のおすすめ参考書

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