ルーティングプロトコル IGRP/EIGRP
IGRPとEIGRPについてのまとめ
RIPとOSPFは落としどころがある程度分かってきたので、ついでにIGRPやEIGRPもまとめておく。
IGRP
・IGRPはディスタンスベクター型プロトコル。
・IGRPのアドミニストレーティブディスタンス値は100である。
・IGRPは以下のパラメータによる複合メトリックで最適経路を決定する。。
①帯域幅②遅延③MTU④負荷⑤信頼性
・IGRPのデフォルトメトリックは帯域幅と遅延。
・IGRPはCisco Systems社の独自プロトコル。
(他に、Cisco Systems社の独自プロトコルとして、EIGRPがある。)
・RIPに比べると拡張性が高い。
・デフォルトでは最大100ホップカウントが到達可能。
・ホップカウント255は到達不可能。
・各タイマは以下の通り。
ルーティングタイマ:90秒
インバリッドタイマ:270秒
ホールドダウンタイマ:280秒
フラッシュタイマ:630秒
・サブネットマスクのアドバタイズはされないため、クラスフルネットワークで設定する。
・不等コストメトリックに対応している。
・IGRPは以下のコマンドで設定する。
(config)#router igrp 自律システム番号
(config-router)#network ネットワークアドレス
※自律システム番号は1~65535のどれかの数字を使う。
※ネットワークアドレスは直結しているネットワークをクラスフルで設定する。
・IGRPは以下のコマンドで設定を確認する。
#sh ip protocols
・最適経路以外の経路を学習させるには以下のコマンドで設定する。
(config-router)#variance メトリック番号
※メトリック番号には指定したい番号を1~128の中で設定する。
例えば最適経路のメトリックが100の場合、varianceを2に設定すると、
100×2=200未満の経路が学習される。
EIGRP (Enhanced Interior Gateway Routing Protocol)
・EIGRPはディスタンスベクターとリンクステートを組み合わせたハイブリッド型ルーティングプロトコルである。
・EIGRPはCisco Systems社の独自プロトコルである。
・EIGRPは高速なコンバージェンスを実現する。
・EIGRPは内部(90)と外部(170)の2種類のアドミニストレーティブディスタンスを持つ。
・EIGRPはOSPFと同じく、ルーティング・ネイバー・トポロジーの3つのテーブルを持つ。
・EIGRPではDUAL(Diffusing Update Algorithm)というアルゴリズムを用いる。
・EIGRPはルーティッドプロトコルにIP、IPX、AppleTalkをサポートしている。
・EIGRPによって学習された経路は「D」として表される。
・EIGRPは以下のパラメータによる複合メトリックで最適経路を決定する。
①帯域幅②遅延③MTU④負荷⑤信頼性
・EIGRPのデフォルトメトリックはIGRPと同様、帯域幅と遅延を用いる。
・EIGRPは不等コストメトリックに対応している。
・EIGRPはサブネットマスクのアドバタイズを行い、クラスレスで指定する。
・EIGRPは経路が安定している場合ネイバーとHelloパケットのみをやり取りする。
・EIGRPは定期アップデートせず、経路に変化があった場合のみ差分アップデートをマルチキャストで送信するので帯域幅の利用率は低く抑えられている。
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