OSPFとEIGRPの学習
図解教本でOSPFとEIGRPの学習
図解教本sec226
OSPFのアドミニストレーティブディスタンス値を表示するコマンドはどれか。
⇒正解 show ip route
●OSPF検証コマンド
1.show ip route⇒ルーティングテーブルを表示する。
2.show ip protocol⇒稼働中のルーティングプロトコルを表示する。
3.show ip ospf interface⇒Hello/Deadインターバルやエリア情報を表示する。
4.show ip ospf neighbor⇒ネイバー関係とプライオリティを表示する。
●実際の設定例
[ネットワーク図]
PC
||
172.16.1.0/24
||
[fa0/0]
ルータA
[fa0/1]
||
172.16.2.0/24
||
[fa0/0]
ルータB
[fa0/1]
||
172.16.3.0/24
||
[fa0/0]
ルータC
[fa0/1]
||
172.16.4.0/24
||
PC
●show ip protocolsの実行例 ルータA
routerA#show ip protocols
Routing Protocol is "ospf 3" ←ルータAでは現在プロセス番号3のOSPFが動作している。
(省略)
Routing for Networks: ←OSPFによるルーティングを行う対象となるネットワークアドレスを表す。
172.16.1.0/24
172.16.2.0/24
Routing Information Sources:
Gateway / Distance / Last Update
Distance:(default is 110) ←アドミニストレーティブディスタンス値を表す。
図解教本sec227
OSPFパケットのフラッディング情報を表示するコマンドはどれか。
⇒正解 debug ip ospf events
●OSPF検証コマンド
1.debug ip ospf packet⇒OSPFパケットに含まれる情報を表示する。
2.debug ip ospf events⇒フラッディング情報やSPF計算などの情報を表示する。
図解教本sec228ジャンプ問題
55.Ciscoルータ上でOSPFを起動するコマンドはどれか。
⇒A Router#router ospf
不正解 正解はD router(config)#router ospf 1
56.OSPFを使用しているCiscoルータ上でshow ip route コマンドを実行した場合、OSPFによって学習された経路を示す識別子はどれか。
⇒C O
正解
57.OSPFのアドミニストレーティブディスタンス値はどれか。
⇒C 120
不正解 正解はB OSPFのアドミニストレーティブディスタンス値は110
58.インタフェースから送信されるHelloパケットの送信間隔を表示するコマンドはどれか。
⇒D show ip ospf interface
正解
59.OSPFのネイバー関係とプライオリティに関する情報を表示するコマンドはどれか。
⇒A show ip ospf neighbor
正解
60.ルータの各インタフェースで受信したOSPFパケットの内容に関する情報をまとめて表示するコマンドはどれか。
⇒C debug ip ospf packet
正解
図解教本sec229
EIGRPの特徴を述べているものはどれか。
⇒正解 ハイブリッド型ルーティングプロトコルである、高速コンバージェンスを実現する為にDUALアルゴリズムを使用する
●EIGRPの特徴
1.Cisco社独自のハイブリッド型ルーティングプロトコルである。
2.経路選択にはIGRPの256倍の値を持つ複合メトリックを使用する。
3.IP以外の複数のネットワーク層プロトコルをサポートする。
4.DUALアルゴリズムを使用し、高速コンバージェンスを実現する。
5.サクセサとフィージブルサクセサを持ち、サクセサを最適経路として選択する。
EIGRPはIGRPと同様、自律システム単位で運用される為、EIGRPを設定したルータは自分と異なる自律システム番号を持つルータとはルーティングアップデートのやり取りはできない。
EIGRPでは、
ネイバーテーブル、トポロジテーブル、ルーティングテーブル
の3種類のテーブルを持っている。
ルータにEIGRPが設定されると、ルータは隣接ルータとHelloパケットのやり取りを行い、受信したHelloパケットの情報を基にして隣接ルータの情報をネイバーテーブルに格納する。
ネイバーテーブルにはある経路に到達するためにネクストホップとして使用するルータのアドレスと接続用の自分のインタフェースが関連付けして登録される。
EIGRPはIPXやAppleTalkなどIP以外の複数のネットワーク層プロトコルをサポートしている。
トポロジテーブルはネイバーテーブルの情報を基にしてある宛先に到達可能な全ての経路情報が登録されたDBのようになっている。
それらの経路情報の中から最適な経路と二番目に最適な経路が選択される。
最適な経路はサクセサ(Successor)という。
二番目に最適な経路はフィージブルサクセサ(Feasible Successor)という。
このうち、サクセサだけがルーティングテーブルに登録される。
フィージブルサクセサはサクセサのバックアップ用として、トポロジテーブルで待機する。
サクセサがダウンすると、フィージブルサクセサがサクセサに昇格してルーティングテーブルに登録され、トポロジテーブル内では新たなフィージブルサクセサがバックアップ用に選択される。
バックアップ用にフィージブルサクセサをテーブルに持つことで、EIGRPは障害発生時のコンバージェンスがとても高速になっている。
●DUAL
EIGRPはDUAL(Diffusing Update Algorithm)という計算アルゴリズムを持っており、これを使用してサクセサと対応するフィージブルサクセサを常に準備しておき、障害発生時の高速コンバージェンスを実現している。
図解教本sec230
EIGRPを有効化するのに最も必要なものはどれか。
⇒AS番号
●EIGRPの基本コマンド
1.EIGRP起動コマンド=router eigrp [AS番号]
2.ネットワーク設定コマンド=network
CiscoルータでEIGRPを起動するためには以下のコマンドを入力する。
Router(config)#router eigrp [AS番号]
Router(config-router)#network [クラスフルなネットワークアドレス]
AS番号にはIGRPの設定と同様、自律システム番号を指定し、続いてそのルータがルーティングアップデートを送受信するインタフェースに直接接続されたネットワークのアドレスをクラスフルで入力する。
ある自律システム内でEIGRPを設定する場合、その自律システム内部の全ルータで同じ自律システム番号を使用しないとルーティングアップデートの交換が行われないことに注意する。
●EIGRP設定例
Router(config)#router eigrp 1 ←AS番号に1を指定してEIGRPを起動した。
Router(config-router)#network 20.0.0.0 ←ネットワークアドレスをクラスフルで指定した。
●実際の設定例
[AS10のネットワーク図]
PC
||
172.16.1.0/24
||
[fa0/0]
ルータA
[fa0/1]
||
172.16.2.0/24
||
[fa0/0]
ルータB
[fa0/1]
||
172.16.3.0/24
||
[fa0/0]
ルータC
[fa0/1]
||
172.16.4.0/24
||
PC
ルータAの設定例
routerA(config)#int fa0/0
routerA(config-if)#ip address 172.16.1.1 255.255.255.0
routerA(config-if)#no shut
routerA(config-if)#int fa0/1
routerA(config-if)#ip address 172.16.2.1 255.255.255.0
routerA(config-if)#no shut
routerA(config-if)#exit
routerA(config)#router eigrp 10 ←AS番号に10を指定してEIGRPを起動した。
routerA(config)#network 172.16.0.0 ←インタフェースに設定したアドレスをクラスフルで指定した。
ルータBの設定例
routerB(config)#int fa0/0
routerB(config-if)#ip address 172.16.2.254 255.255.255.0
routerB(config-if)#no shut
routerB(config-if)#int fa0/1
routerB(config-if)#ip address 172.16.3.1 255.255.255.0
routerB(config-if)#no shut
routerB(config-if)#exit
routerB(config)#router eigrp 10 ←AS番号に10を指定してEIGRPを起動した。
routerB(config)#network 172.16.0.0 ←インタフェースに設定したアドレスをクラスフルで指定した。
ルータCの設定例
routerC(config)#int fa0/0
routerC(config-if)#ip address 172.16.3.254 255.255.255.0
routerC(config-if)#no shut
routerC(config-if)#int fa0/1
routerC(config-if)#ip address 172.16.4.1 255.255.255.0
routerC(config-if)#no shut
routerC(config-if)#exit
routerC(config)#router eigrp 10 ←AS番号に10を指定してEIGRPを起動した。
routerC(config)#network 172.16.0.0 ←インタフェースに設定したアドレスをクラスフルで指定した。
図解教本sec231
EIGRPの設定でトポロジテーブルを表示させるコマンドはどれか。
⇒show ip eigrp topology
●EIGRP検証コマンド
1.show ip route=ルーティングテーブルを表示する。
2.show ip protocols=稼働中のルーティングプロトコルを表示する。(アドミニストレーティブディスタンス値など)
3.show ip route eigrp=EIGRPのルーティングテーブルのみ表示する。
4.show ip eigrp neighbors=ネイバー情報を表示する。
5.show ip eigrp topology=トポロジテーブルを表示する。(サクセサ、フィージブルサクセサ、経路状態など)
6.show ip eigrp traffic=Helloパケット数などのトラフィック情報を表示する。(アップデートパケットやHelloパケットの送受信数など)
7.debug ip eigrp=EIGRPのデバッグ情報を表示する。(EIGRPパケットのリアルタイム送受信)
図解教本sec232ジャンプ問題
61.EIGRPが高速コンバージェンスを実現する為に使用しているものは何か。
⇒D DUAL
正解
62.EIGRPがトポロジテーブルに保存するバックアップ用経路はどれか。
⇒B フィージブルサクセサ
正解
63.EIGRPを起動するコマンドはどれか。
D Router(config)router eigrp 1
正解
64.EIGRPの設定コマンドとして正しくないものはどれか。
⇒A Router(config-router)#network 168.161.1.0
(クラスフルで指定していないため。
もし指定するならクラスBクラスフルの168.161.0.0でなければならない)
正解
65.EIGRPパケットの送受信をリアルタイムで表示させるコマンドはどれか。
C Router#debug ip eigrp
(リアルタイムのパケット表示はデバッグコマンドを使う)
正解
66.EIGRPのトラフィック情報を表示するコマンドはどれか。
C Router#show ip eigrp traffic
正解
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