CCNA試験勉強対策

IGRP

IGRPの特徴

前回は15日に勉強していたが、渋谷、笹塚行きで10日も全く手をつけていなかったことになる。これじゃ受かるわけがない(苦笑。

まあとりあえずやることはやります。
その前に何も食ってないので飯でも買ってくる。(@午前4時30分)

RIPとかは確実に出るのでdebugコマンドの表示もこれまでは全部記述してきたが、あまりに時間がかかりすぎるので、IGRP以降はdebugコマンドの実行例はいちいち書かないことにする。主に特徴だけ記して流す。

図解教本sec213

IGRPの特徴を述べているのはどれか。
⇒正解 ディスタンスベクタ型のルーティングプロトコルである。

●IGRPの特徴
1.Cisco Systems社独自のディスタンスベクタ型ルーティングプロトコル。
2.複合メトリックを使用する。(帯域幅・遅延・信頼性・負荷・MTU(最大ユニット転送))
3.デフォルトでは帯域幅と遅延のみをメトリックとして使用する。
4.等コストパスまたは不等コストパスのロードバランシングをサポートする。

図解教本sec214

自律システム番号15番のIGRPを起動させるコマンドはどれか。
⇒正解 Router(config)#router igrp 15

●IGRPの基本設定コマンド
1.IGRP起動コマンド=router igrp [AS番号]
2.ネットワーク設定コマンド=network
3.不等コストパスロードバランシング設定コマンド=variance
4.トラフィック配分設定コマンド=traffic-share

Ciscoルータ上でIGRPを起動するには以下の一連のコマンドを入力する。
Router(config)#routerr igrp [AS番号]
Router(config-router)#network [クラスフルなネットワークアドレス]

※AS番号(自律システム番号)に指定可能な値は1-65535。

図解教本sec215

IGRPの設定を行う場合に注意する必要がある事柄はどれか。
⇒正解 ルーティングテーブルの交換を行いたいルータ間では同じAS番号を割り当てる必要がある。

●IGRPの基本設定の手順
1.適切なインタフェースにIPアドレスとサブネットマスクを割り当てる。
2.IGRPを有効にし、networkコマンドで適切なネットワークをクラスフルに設定する。

図解教本sec216 ジャンプ問題

37.IGRPが使用するデフォルトのメトリックはどれか、2つ選択せよ。
A、B 帯域幅と遅延⇒正解

38.不等コストパスロードバランシングについて正しく説明しているものはどれか。
C 同じ宛先へのコストの等しくない複数の経路を使用して負荷分散する。⇒正解

39.あるインタフェースにおいてIGRPの複合メトリックで使用されるそれぞれの値を確認したい場合、次のどのコマンドを使用すればよいか。
B show interfaces⇒正解

40.IGRPの設定におけるnetworkコマンドの使用例として正しいものはどれか。
D Router(config-router)#network 192.168.9.0⇒正解

41.不等コストパスロードバランシングにおける変数と不等コストパスの関係を正しく表しているものはどれか。
C 不等コストパスロードバランシングに利用できるパスのコスト×変数≧最適経路のコスト
⇒不正解 正解はA 最適経路のコスト≧不等コストパスロードバランシングに利用できるパスのコスト

42.varianceコマンドで変数を3にしてさらにtraffic-share balancedコマンドを実行するとどうなるか。
C 等コストパスロードバランシングでトラフィック数をコストに比例して分散する。
⇒不正解 正解はA 不等コストパスロードバランシングでトラフィック数をコストに比例して分散する。

図解教本sec217

IGRPのアドミニストレーティブディスタンス値を確認するコマンドを2つ選択せよ。
⇒正解 show ip route または show ip protocols

●IGRP検証コマンド
1.show ip route=ルーティングテーブルを表示する。
2.show ip protocols=動作中のルーティングプロトコルを表示する。

図解教本sec218

IGRPのルーティングアップデートの内容を詳細に確認できるコマンドはどれか。
⇒debug ip igrp transactions

●IPRP検証コマンド2
1.debug ip igrp events=ルーティングアップデートの要約情報を表示する。
2.debug ip igrp tracsactions=ルーティングアップデートの詳細情報を表示する。
3.ダウンした経路はデバッグ上で「429496725(inaccessible)」と表示される。

図解教本sec219 ジャンプ問題

43.IGRPを設定しているルータでshow ip routeコマンドを実行したところIGRPで学習した経路情報の中に[100/120]という表示があった。このとき100は何を意味しているか。
A アドミニストレーティブディスタンス数⇒正解

44.IGRPのルーティングアップデートの間隔を調べるために使用できるコマンドはどれか。
D show ip protocols⇒正解

45.IGRPのルーティングアップデートの内容を表示するコマンドを2つ選択せよ。
A debug ip igrp transactions⇒正解
C debug ip igrp events⇒正解

46.あるルータでIGRPのルーティングアップデートの要約情報をデバッグした。このとき表示されないものは次のどれか。
A アップデートの受信に使用しているインタフェースの情報
⇒不正解 正解はB 受信したアップデートに含まれている経路のネットワークアドレス
(ネットワークアドレスまで含めてみるにはdebug ip igrp transactionsを使う)

47.あるルータでIGRPのルーティングアップデートの様子をデバッグしたところ、「sending update to 255.255.255.255」という表示があった。これは何を意味しているか。
C このルータがルーティングアップデートをブロードキャストしている。⇒正解

48.IGRPで学習したある経路がダウンしたことを察知したルータは、その経路のメトリックをどの値にセットするか。
A 16⇒不正解 正解はD 429496725

図解教本sec220

OSPFの特徴を述べているのはどれか。
⇒正解 リンクステート型ルーティングプロトコルである、エリアを使用してコンバージェンスを高速化する。

●OSPFの特徴
1.IETFによる業界標準のリンクステート型ルーティングプロトコルである。
2.エリアを使用してコンバージェンスを高速化する。
3.複数のエリアに分割できる場合はエリア0(バックボーンエリア)が常に必要になる。

●OSPFの解説
・リンクステート型の「リンク」はルータのインタフェース、「ステート」は接続しているインタフェースの状態、及び隣接ルータとの関係を表している。

・OSPFはRIPやIGRPよりも大規模ネットワークで使用できるように設計されている。

・OSPFはコンバージェンスが早い。

・OSPFでは『エリア』という概念が使われる。エリアでは一つの自律システム内部に存在するOSPFルータをエリアを単位とするグループに分けて管理する。

●OSPFのエリアについて
・エリアは番号によって識別され、同じエリア内にいるOSPFを設定したルータ同士は同じ情報を持つことになる。
OSPFは経路学習中に、自分のネットワークに関する詳細な情報を保存したトポロジカル・データベース(またはトポロジ・データベース)と呼ばれるデータベースを構築する。
同じエリアに所属するルータ同士は同じ内容のデータベースを保持する。

・OSPFを使用して複数のエリアを作成する場合、エリア0と呼ばれるエリアを使用して他のエリアをエリア0に接続する必要がある。
エリア0は別名「バックボーン・エリア」とも呼ばれ、各エリア間でやり取りされるトラフィックは常にエリア0を経由することになる。

・エリアを分割することによって、あるエリア内でネットワーク障害が発生してもそれを通知するルーティングアップデートはそのエリアしか流れないことになり、またルーティングテーブルの再構築もそのエリア内のルータのみに範囲が留まるため、結果的にコンバージェンス時間が短縮されることになる。

・複数のエリアが作成された状態を『マルチエリア』といい、逆に複数のエリアに分割していない状態を『シングルエリア』という。
シングルエリアの場合もエリア番号は一つになるが、この場合も一般的にはエリア0を使用する。

・階層型のルーティングを『階層型ルーティング』という。

・OSPFで使用されるルータのうち特にエリア0内部に存在するルータ(上記図ではR4)をバックボーンルータという。
他のエリア内部に存在するルータやバックボーンルータの別名を内部ルータという。
エリア0と他エリア境界に置かれるルータ(上記図ではR1、R2、R3)をエリア境界ルータ(Area Boundary Router=ABR)という。
またOSPFのエリアと他のルーティングプロトコルを使用する自律システムの境界に置かれるルータを自律システム境界ルータ(Autonomous System Boundary Router=ASBR)という。

図解教本sec221

OSPFがネイバーとの間でリンク状態の監視目的で使用するパケットはなにか?
⇒正解 Helloパケット

●OSPFの経路学習プロセス
1.OSPFはHelloパケットを使用してネイバーを検出し、ネイバーテーブルに登録する。
2.ネイバー検出後は、LSA(リンクステートアドバタイズメント)を交換して各種データベースを作成する。
3.SPFアルゴリズム(ダイクストラ・アルゴリズム)を使用して最適経路を選択する。
4.メトリックにはコストを使用する。(10^8/帯域幅)

●OSPFの詳細
・ルータはOSPFが設定されると、最初にHelloパケットを自分の各インタフェースから送出し、OSPFを使用している隣接ルータを検出してデータベースに登録する。
この隣接ルータをネイバー(neighbor)といい、検出したネイバーを登録するデータベースをネイバーテーブルという。

・ネイバーテーブルが完成した後、そのルータが接続しているインタフェースや設定されたIPなどの情報をネイバーにマルチキャストで送信する。
この情報をLSA(Link State Advertisement)という。

・LSAを受信したルータは、その中に含まれている情報を収集してトポロジカル・データベースを作成し、更に自分と同じエリア内にいるルータとの接続状態を記録したリンクステート・データベースを作成する。

・続いて、OSPFを実行しているルータは、LSAで収集した情報を使って、SPFアルゴリズム(Shortest Path First algorithm=最短経路優先アルゴリズム)、またはダイクストラ・アルゴリズムに基づいて宛先ネットワークへの最短経路を学習する。

・OSPFでは最適経路を選択する際のメトリックにコストを使用する。
ここでいうコストとは、10^8/帯域幅で表される値で、帯域幅の単位はbpsを使用する。
これはそのルータ自身を起点として宛先ネットワークに到達するまでに経由する各リンクの帯域幅の値を使用して計算される。
例えば、リンク(=インタフェース)が10Mbpsのコストを求める場合は10M=10^7なので、10^8/10^7=10となる。

・計算後は、宛先ネットワークに対して最小コストを持つ経路が最適経路としてルーティングテーブルに登録される。
コストは帯域幅が大きいほど小さな値になるため、帯域幅の大きいリンクほど経路選択時に優先されることになる。

・こうしてルーティングテーブルの作成を完了してコンバージェンスに至った後は、OSPFが動作しているルータ同士は、お互いのリンクがアクティブであることを確認する為にデフォルトで10秒毎にHelloパケットをネイバーにマルチキャストアドレス 224.0.0.5 を使用して送信する。
このようにHelloパケットを交換するルータ同士の関係をネイバー関係という。

・ネイバーからHelloパケットを4回連続で受信できなかった場合、ルータはそのネイバーとの経路が無効になったと判断し、自分のルーティングテーブルとネイバーテーブル、トポロジカル・データベースからその経路情報を削除し、その経路変更に関して再学習が必要な隣接ルータに対してのみ、変更情報だけを含むルーティングアップデート(=差分アップデートという)を送信する。

・Helloパケットを送信する間隔をHelloインターバルという。ある経路を無効と判断するまでにHelloパケットの受信を4回まで待機する時間をDeadインターバルという。
Helloインターバルのデフォルトが10秒に設定されている間、Deadインターバルは40秒になる。

・コンバージェンス後は、各ルータは30分毎にLSAを送信して情報の維持を行う。
LSAはリンク障害を検出した際にも、障害を検出したルータによって送信される。
なお、OSPFにはルーティングループを防止する機能がプロトコル自体に組み込まれているため、ディスタンスベクタ型のようなルーティングループの解決方法が適用されることは無い。

図解教本sec222

OSPFの動作について正しく述べているものはどれか。
⇒正解 マルチアクセスネットワークではDRとBDRが選出される。

●マルチアクセスにおけるOSPFの動作
1.マルチアクセスネットワークではHelloパケットを使用してDRとBDRが選出される。
2.DRとBDRはコンバージェンスを高速化するために有効である。
3.DRとBDRの選出にはルータIDとプライオリティ値が使用される。
4.ルータIDはループバックインタフェースによって調整できる。
5.ポイントツーポイントのネットワークではDRとBDRは選出されない。

●マルチアクセスにおけるOSPFの詳細
・LAN環境のような、複数のデバイスが同時に通信することができるネットワーク環境をマルチアクセスネットワーク、または単にマルチアクセスという。
OSPFをマルチアクセスで使用する場合、OSPFを設定する各ルータの中から代表ルータ(Designated Router=DR)とバックアップ代表ルータ(Backup Designated Router=BDR)と呼ばれるルータが選出される。

・DRとBDRの選出は、各ルータ間でやり取りされるHelloパケットによって行われる。
Helloパケット内にはそのルータ自身のルータIDとプライオリティ値が含まれており、ルータIDにはそのルータのインタフェースに設定されたIPアドレスの中でも最も大きいアドレスが使用される。
プライオリティ値は変更可能な値で、デフォルトでは1が使用される。
DRとBDRの選出プロセスに参加するルータのプライオリティ値は1以上である必要がある。(プライオリティが0に設定されたルータはこの選出プロセスに参加できない。)

・一つのエリア内では最大のプライオリティ値を持つルータがDRに選出され、2番目にプライオリティ値の高いルータがBDRに選出される。
プライオリティ値がデフォルトの1のままである場合は、ルータIDの最も大きいものから順番にDRとBDRが選出される。

・DRとBDRは互いにネイバー関係を形成し、その他のルータはDR及びBDRとの間で個別にネイバー関係を形成し、ネイバー関係にあるルータ同士でのみHelloパケットのやり取りをする。

・この仕組みによって、各ルータはトポロジカル・データベースの規模を縮小することができ、コンバージェンスも高速化される。
複数のマルチアクセスがある場合は、各ネットワーク内で独自のDRとBDRが選出される。
なおルータ同士をポイントツーポイントの形態で接続した構成のネットワークでは、DRとBDRの選出は行われない。

・なお、あるルータがDRに選出されると、そのルータはリンクダウン、もしくはルータ自身がダウンするまでDRとして動作し続ける。
DRがダウンした場合はBDRがすぐにDRとして動作を開始し、残ったルータの中からBDRが選出される。

・一方、DRとBDR以外のルータがリンク障害を検出した場合はこのルータはDRとBDRに対してマルチキャストアドレス 224.0.0.6 を使用してその障害を通知する。
そして、今度はその情報をDRが 224.0.0.5 を宛先とするマルチキャストパケットを送信して他のルータに変更通知を行う。

・なお、プライオリティ値が同じルータの中の特定ルータを意図的にDRまたはBDRに選出されないようにするにはループバックインタフェースと呼ばれる仮想的なインタフェースをルータに作成する。
ループバックインタフェースはルータ自身がダウンしない限り、ダウンすることがない特殊なインタフェースである。

●OSPFのマルチアクセスのまとめ
・Helloパケットのやり取りによりDR/BDRが選出される。
・[プライオリティ]+[ルータID]の高いルータがDRになる。

●障害発生時のDRとBDRの動きのまとめ
1.障害発生
2.DR/BDR選出後、ネットワークに変更があった場合はDRとBDRにLSUが送られる。
3.DRはトポロジ・データベースを更新した後、各ルータにLSUを送る。

図解教本sec223 ジャンプ問題

49.OSPFではルーティングテーブルを作成するのにどのようなアルゴリズムを使用するか。
D ダイクストラ・アルゴリズム⇒正解(SPFアルゴリズムとも呼ばれる)

50.OSPFのバックボーンエリアはどれか。
A エリア0⇒正解

51.OSPFを設定したルータは自分のリンク情報を送信するために何を使用するか。
B LSA⇒正解

52.OSPFが使用するメトリックはどれか。
C コスト⇒正解(コストは10^8/帯域幅)

53.DRとBDRの選出はHelloパケットに含まれるあるパラメータに基づいて行われるが、その2つを挙げよ。
C、D ルータIDとプライオリティ⇒正解(プライオリティのデフォルトは1、最も大きいプライオリティを持つルータがDRに選出される。プライオリティが同じ場合はルータIDが最も大きいルータがDRとなる。ルータIDはそのルータが持つ最大のIPとなる)

54.OSPFにおけるマルチアクセスネットワークでDRとBDRが選出される利点は何か。
B コンバージェンスの高速化⇒正解(DRとBDRはネイバー関係を形成し、他のルータはDRかBDRと個別にネイバーを形成する。ネイバーのルータ同士でのみHelloパケットやり取りが発生しないためトポロジカル・データベースのサイズが小さくなり、コンバージェンスが高速化される。)

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